□'00年10月7日(土):マタイ受難曲
今宵、待望していたコンサート、J.S.バッハ
「マタイ受難曲」、トン・コープマン指揮、ア
ムステルダム・バロック・オーケストラ&合唱
団の演奏を聴いた。会場は錦糸町の「すみだト
リフォニーホール」であった。このホールは、
私の席が2階中段にもかかわらず、生の歌声が
子音の細部まハッキリと聴こえ、なかなか音響
の良いホールであった。演奏内容は、さすがバ
ッハの古楽器演奏では当代きってのメンバー、
素晴らしく、ホールの音も良く、3時間の演奏
が続く中、私の精神のポテンシャルは高まる一
方であった。
ところで、クリスチャンでもない私がなぜ宗教
曲「マタイ」に魅せられるのかは自分でもわか
らない。しかしバッハを30年以上聴き続けて
いくうちに、初めは器楽曲ばかりだったのに、
最近はバッハの声楽曲を多く聴くようになって
きた。特に「マタイ」はキリスト受難の曲なの
に、聴くほどに、たまらなく生きる愉悦が湧い
てくる。
不思議な曲である。バッハはまことにニクイや
つである。
私もバッハのように、もとい、バッハにあやか
り、住むほどに生きる悦びが湧いてくる住宅を
つくろうと、このコンサートを聴いて力が湧い
てきた。
                篠崎好明
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