わが家のAXIOM80、ARU付き指定エンクロージャー入り。
実際には妨磁のためサランネットが張ってある。

ところがこのアンプは中古をそのまま安く買った
せいか、昨年春突然、いくら電源スイッチを入れ

バッフル板のスピーカーエッジ廻りは丁寧に
デリケートにつくられている。

てもピクリともつかなくなってしまった。
このアンプはQUAD社が「球」のアンプから
「石」のアンプに切り替えて以来、当時の最終
モデルでもあった。QUADでは最新ではこれ
以上のものはない、早速修理することにした。
QUAD製品の扱い、メンテナンスに定評のう
わさがある、
「サウンドボックス」に修理依頼
の電話を入れた。
サウンドボックスの主、M氏が電話に出られて、
「あ、そのモデルはよく電源スイッチに問題があ
るんですよね。すぐ直るとおもいますから、こち
らにお持ちください。」
電話の声からすると、ただのオーデイオ店の人と
は違う品格と造詣のある方のようで、こちらも
ホットした。
さらにM氏は「ところでスピーカーは何をお聴き
ですか?」と尋ねてきた。私は少し誇らしげに
「グッドマンの『アクショム80』、ってもんで
すがね。」とこたえた。
ところがM氏はすかさず「あ、それなら球のアン
プで聴いてください。そちらの石のアンプは一応
直しますが、よろしければその「AXIOM80」
はこちらに譲ってください。」と涼しくいわれた。
まるでこちらが石のアンプなんかで鳴らすとは、
「AXIOM80」をあつかう資格がない、とい
わんばかりである。
管球式アンプ「QUAD22+II」
たしかにQUADなら、私も昔あこがれていた管
球式アンプ、「QUAD22+・」で鳴らしてみ
たいとのおもいはあった。しかしこのアンプが発
売されたのは1953年、もう50年以上前のも
のである。今やあったとしても、スピーカーのよ
うな単純なつくりとちがって、真空管やコンデン
サー等の各パーツ、接点等が劣化して使いものに
ならないだろうとおもっていた。
それに現在使用の「QUAD44+606」は
トランジスターアンプとはいえ、QUAD社が
トランジスター化して何度かのモデルチェンジし
た上での当時の最終モデルである。
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