本コンテンツ内の画像はイメージであり、当事務所で建築・設計していないものも含まれます。
公開日:2018年12月25日
上記は、直近5年に当事務所が手掛けた家の坪単価を算出したものになります。
「えっ、平均94万円!?高いΣ(゚д゚lll)ナイナイ。」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
できれば、読むのをやめずにもう少しだけ読み進めてみて頂けると嬉しいです。
上のグラフをもう一度見てみてください。
ご覧の通り、平均は約94万円ですが、一番多い層は70万円台です。
私たち設計事務所ではコストを抑えた家を建てることも、プール付きの豪華な家を建てることも可能です。
↑プール付きの豪邸で、ドラマの撮影でもよく使用される至極のリゾートハウス「Zushi Hills」
コストを抑えれば坪60万円台に収まるかもしれませんし、豪邸にすれば坪200万円以上になるかもしれません。
それを決めるのは私たちではなく、お施主様になります。
*設備・素材など、こだわりを追求して造れば坪単価は高くなり、価格を追求して造ればコストを抑えられます。
*もちろん60万円未満では難しいなどの下限は存在します。
(下限は建築条件に応じて変動します)
*家の大きさに関わらず、キッチン、お風呂、トイレなどの設備は必要になりますので、狭小住宅は坪単価が高くなりがちです。完全分離の二世帯住宅も同様です。
*木造・鉄筋コンクリート(RC造)、鉄骨など家の構造によって坪単価は大きく変動します。
以前書いた下記投稿もよろしければ参考にしてみてください。
さて、今回はこの「坪単価」というものに焦点を当てて見ていきたいと思います。
読んで字のごとく、「坪単価」は1坪当たりにかかる費用になります。
実は、家を建てる前に算出される坪単価というものは本当にあてになりません。
例えば、営業担当者が
我がハウスメーカーは、坪単価は50万円と安く、コスパは業界一なのです!
と力強くアピールして来た場合でも、建て終わって計算してみると、
あれ!?1.5倍の75万円(坪単価)も掛かっていた(;゚Д゚)エエー
なんてことは実によくあることです。
例えば、ホームページ上で「坪単価50万円~(「~」を小さく表示)」という記載されている場合、
坪単価50万円なので、床面積40坪なので2,000万円
と考えがちなのですが、
「最低で」坪単価50万円なので、「最低でも」2,000万円かかることになり、実際は諸々で1.5倍の3,000万円くらいになるケースも・・・。床面積40坪でも、その差は1,000万円ですね。
営業担当者もホームページも嘘は付いている訳ではなく、一番安い設備を入れて条件が合えば坪単価は最低で収まるということだと思います。
例えば、車などで考えると分かりやすいかもしれません。
一番安いグレードの車体価格が仮に100万円だとしても、そのままで乗り出しとなるケースはほぼなく、オプションをいろいろ付ける必要があったり、グレードを上げたくなったり、整備代・税金などの諸経費が掛かったり、気が付いたら200万円なんてことも・・・。
車体価格で表示するのか、乗り出し価格で表示するのか、乗り出し価格の場合、どのグレード・オプション・諸経費まで盛り込んだ上で表示するのか、カーディーラーそれぞれだと思います。
家も同様に、設計事務所・ハウスメーカー・工務店によって、坪単価にどこまで盛り込むかは各社それぞれ異なります。
安く見せたい会社は家を建てるだけ(電気工事も含まない)の金額で坪単価を表示し、正直な会社はある程度盛り込んだ坪単価で表示します。
ですので、ホームページに書いてある坪単価○○万円などは、もはや意味をなさないように感じます。
坪単価を算出するための前提条件が揃っていないなかで、坪単価が高い安いという比較をするのは誤った判断をもたらしてしまいます。
さらにやっかいな問題もあります。
車の場合、金額に納得したら売買契約を締結します。車は既製品ということもあり、金額も受け渡される製品もその契約書に記された通りとなるので安心です。
残念ながら、家を建てる場合はそう単純には行きません。
家を建てる場合、先に金額が完全に確定して、その金額のまま終わることは稀なケースだと思います。
実際には契約した後に見積もり額が上がる傾向にあります。下がることはあまり無いように思います。
これは売り手だけの問題ではなく、お施主様もどうしても良いものにしたくなってしまうなど、性質上避けられないことのように感じます。
設計事務所の場合、お施主さんの要望に沿うように調整するため、「当事務所の坪単価は○○万円です」という固定値はありません。
そのため、まずは坪単価のことは一度忘れていただき、建築実例などで気になった設計事務所・ハウスメーカーに問合せをして、ご希望の予算を伝えて、まずは土台に乗るのかどうか、乗るようでしたら概算のお見積もりをもらうようにしましょう。
*お見積もりをもらうまでのステップは各社異なると思います。
その上で、複数社を比較したいということでしたら、概算の見積もりの項目を一つ一つ精査していくという工程を辿ることになります。
尚、当事務所では、坪単価は
「カーテン、ソファなどのインテリア以外のものが全て整っていて、そのまま生活できる」
状態までを盛り込んでおります。
思いの詰まった住まいが完成した後に、本当の坪単価を出すことができます。
それは他の家と比べることのできない、坪単価だけでは測れない唯一無二の住まいとなります。
ちなみに、当事務所では、お施主さんのご希望の坪単価・予算に収まるように、コストを抑えるためのアイデア出し作業は毎日のように行われています。
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公開日:2018年12月25日
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